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建造物装飾技術国内・海外研修

国内研修

  研修期間:平成21年7月1日~平成21年11月30日
  研 修 生:齋藤卯乃 ㈲齋藤漆工芸

 

  テ ー マ:「地域や時代背景と建造物装飾表現について ―桃山期の思潮―」

神社や寺院は、神様や仏様を祀るための、また実在した人を祀った礼拝所としての建造物です。その建造物に対する装飾表現には、さまざまな要因がその装飾にもたらす影響があると思われます。漆、彩色、錺金物などの建造物装飾を中心に、桃山期の建造物装飾について考察する研修をさせていただきました。

                      ~研修報告書「はじめに」より~

  

海外研修

  研修期間:平成21年6月1日~平成21年11月30日
  研 修 生:櫻井昌昭 (株)小西美術工藝社

  テ ー マ:「日伊の文化財建造物の研究および文化財修復を取り巻く環境、技術、
       材料等の比較研究」

 

文化財という概念、文化財修復という概念が生まれたのはヨーロッパであり、中でもイタリアは建造物装飾としてのフレスコ壁画が多く、国立の修復研究所などで国をあげて文化財の保護、修復を行っており、世界的にみても文化財に対する行政制度、技術的に高水準にある。環境、技法上の直接的な関連性は薄いものの、フレスコ画修復は建造物装飾の現場作業であり、日本の建造物装飾事業との共通点はあり、イタリアの文化財修復の環先進性を学ぶことは有意義であると判断した。今回の研修では現地在留邦人の修復家、前川佳文氏の取材協力のもと、フレスコ画製作、フィレンツェ市内の二ヶ所の修復現場をはじめ、前川氏に通訳を依頼し、フィレンツェ国立修復研究所への取材を行った。また、ローマ、ミラノにも赴き、異なる技法で描かれ、異なる修復技法、方針で修復されたミケランジェロ作のシスティーナ礼拝堂のフレスコ画「最後の審判」「天地創造」、レオナルド・ダヴィンチのサンタ・マリア・グラツィエ協会の「最後の晩餐」を鑑賞しそれぞれの修復についての考察も行った。

 

                    ~研修報告書「1.はじめに」より~